冬になれば恒例行事としてマスクをする人が多いと思いますが、本当に意味があると思いますか?

最近では花粉症対策や風邪対策として、多層構造の立体マスクなど高機能のマスクも登場しています。しかし一般的なマスクの網目の大きさは5~10μmで、インフルエンザウイルスの大きさは0.1μmと圧倒的に小さいのです。なのでマスクをしていてもウイルスはいとも簡単にマスクをすり抜け体内に入り込むことができるのです。
今世界的に流行している新型コロナウイルスも0.1μmほどの大きさですので、マスクをしようがしまいが簡単に感染してしまう可能性があります。
しかしマスクがまったく意味がないとも言えません。例えばインフルエンザに感染した人が1回咳をすれば10万個のウイルスがまき散らされます。さらにくしゃみをすれば200万個のウイルスがまき散らされます。まき散らされる距離は約2メートルにも及びます。しかしマスクをしていればウイルスが空気中にまき散らされる量は格段に少なくなります。
なので風邪をひいた人がマスクをすることには意味があります。しかし健康な人がマスクをしてもウイルスは簡単にマスクの網目をすり抜けますのであまり意味がありません。

そこで、アメリカの規格であるN95規格のマスクが威力を発揮するとの情報があります。どうやらアメリカのNIOSH(米国労働安全衛生研究所)の定めた規格になり、CDC(米国疾病予防管理センター)のガイドラインでも感染性結核の患者がいる病室に入る際にN95のマスクを着用することを推奨しています。
N95規格のマスクは、最も捕集し難いといわれる0.3μmの微粒子を95%以上捕集できることを確認されたマスクになります。
N95規格のマスクの値段は一般的なマスクよりも高めですが、本気でインフルエンザや新型コロナウイルスから身を守りたい方は使ってみてはいかがでしょうか?

科学ランキング