2018年に質量である1kgの定義が変更される予定です。
質量と重量は違いますが、日常的に使うイメージとしては「質量=重量」として考えている人も多いでしょう。

ざっくり質量と重量の違いを説明します。

質量・・・物体の動かしにくさの度合いを表す量のこと
重量・・・
地球上の場合、質量が1kgの物体にかかる重力は約9.8Nとなり、この力を1kgfとする
     (イメージとして1kgf=1kgとして考えている方が多いと思います)

質量は地球でも宇宙空間でも月でも火星でも変わりませんが、重量は変化します。月は地球の1/6の重力ですので、重量は1/6になります。
質量は、国際単位系7つの基本単位として、ちゃんとした定義が決められています。現在の定義は「国際キログラム原器の質量」になっています。


これが国際キログラム原器になります。国際キログラム原器は直径・高さともに約39mmの円柱形の、プラチナ(白金)90%、イリジウム10%からなる合金製の金属塊です。フランス・パリ郊外セーヴルの国際度量衡局(BIPM)に、2重の気密容器で真空中に保護された状態で保管されています。

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普段は、二重のガラス製容器に入っていて、できるだけ劣化しないようになています。

他の国際単位系は、物理量によって決められていますが、質量だけ人工物によって定義されています。
人工物によて定義されているので、年数が経てば国際キログラム原器にも汚れが付着したりして、質量が増す傾向があります。あとは、各国で国際キログラム原器を複製して、その国の基準とします。なので若干の誤差が生まれます。

そのため、新しい定義は「プランク定数を通して光子が持つエネルギーと等価の質量」とされる予定です。

「キログラム (kg) は質量の単位であり、その大きさは、単位 s−1·m2·kg(J·s に等しい)による表現で、プランク定数の数値を正確に 6.62606957×10−34 に固定することで示される。この変更により、キログラムの定義は秒とメートルの定義に依存することになる。」

とのことです。素人にはさっぱり分かりませんね!!