フォークリフトは荷物をトラックなどに積み込むときに使うアレです。JISでは「動力を用いてフォークなどを昇降させるマストを備えた荷役運搬機械の呼称」と規定されているそうです。
議場講習をする場所ですが、技能講習は都道府県労働局長登録教習機関において行われます。時間ですが、学科と実技で原則35時間の講習を受けなければなりません。
- 学科
- 走行に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識(4時間)
- 荷役に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識(4時間)
- 運転に必要な力学に関する知識(2時間)
- 関係法令(1時間)
- 実技
- 走行の操作(20時間)
- 荷役の操作(4時間)
講習内容は上記になります。しかし大型特殊自動車免許を持ってる人は、学科1と実技1が免除になり、学科7時間、実技4時間の計11時間。車の運転免許を持っていれば、学科1が免除で学科7時間、実技24時間の計31時間など、条件によって違いが生じます。
私は車の免許だけですので31時間の講習を受けました。
学科ですが、講義をまともに聞いていれば、どこが学科試験に出るのか教えてくれますので落ちることはないと思います。(しかし居眠りしていると落ちます)
また法律で講習時間が決まっていますので、遅刻をすると問答無用で門前払いを受けますので注意してください。
学科の1、2、4は暗記になります。3は中学レベルの数学になりますので、そんなに難しくはないです。ベクトルや力の計算ができれば何も問題ないです。
学科の検定試験ですが、マークシート方式で、60%以上の点数で合格(ただし学科1~4の各項目で最低40%以上取らないと不合格になります。)
私のところですが、学科は1日でしたので、入校当日の講義が終わったらすぐに学科の検定試験でした。なので家に帰ってから覚えてこようなどできませんでした。
でも15、6人ぐらいいましたが全員合格。落ちる人はいませんでした。講師が言っていましたが、不合格になる人は3,4か月に1人居るか居ないかレベルだとのことです。それも点数は60%以上取っているのに、最低点に引っかかって落ちる場合がほとんどらしいです。
そして次は実技になります。
練習はこんな感じで、カウンター式のリフトで練習します。(ちょっとだけリーチリフトを使います。)あと、最後の検定試験はカウンター式のリフトになります。
今回は、大型特殊を持っている人が数名いて、31時間コースのメンバーは10人でした。リフト2台を使い5人の2グループに分かれました。
学校によって若干違うとは思いますが、私の学校では、自動車の教習所みたいなコースがあり、外周とS字やクランクのコースがありました。
みなさん初めてリフトに乗るので、エンスト、ポールやタイヤに接触は当たり前ですので気にしません。(中には修了証がなく乗っていて、ベテランの方がいます。修了証が欲しいだけだそうです。)
2~3日まずは外周をひたすら走ってリフトの走行に慣れます。荷物を運ぶことはしないでひたすら走ります。リフトはケツが振れるので、自動車の感覚とはだいぶ違います。これは慣れるしかないです。
外周が終わったら、タイヤを並べて、タイヤを縫うように8の字に走ります。ハンドルを切るタイミングが全く掴めず、最初は苦労すると思います。この8の字を前進と後進を行います。たまたま私の時は人数が少なく、1グループ5人という少人数でしたので、かなり順番が回ってきて練習できました。
その後は、自動車のコースみたいに、外周とS字、クランクを混ぜたコースを走ります。2グループでしたので、内回りと外回りでした。ここら辺から、器用な人と不器用な人の差が出てきます。器用な人は難なく走りますが、不器用な人はポールやコーンを倒したりしますが、練習ですので気にしません。それを内回り外回りを何回か走ります。そのあと、後進で同じコースを走ります。
特にクランクはリフトを寄せる方向を間違えると曲がり切れなくなって接触してしまいます。前進と後進でどっちに寄せるかと、曲がるタイミングが違うので分からなくなってしまいます。とりあえず曲がる方向にリフトを寄せます。(リフトはケツが振れるので)
その後、ちょっとイジワルされて、S字とクランクの所のコーンの間隔を狭くされてしまい、そこをまた走ります。(今度は前進だけでした。)
それが終わったら、実技試験と同じようなコースを走ります。まだ荷物は運びませんので、ただ走るだけです。
(実技試験コースはこのような感じ。台に乗っている荷物を制限時間内に移動するだけです。)
一通り走行の練習をしたら、いよいよ最終日は荷役の運搬になります。
このようにパレットに乗っているコンクリートを運搬します。
今まで前進行進のレバー操作だけでしたのが、荷役を運ぶとなるとレバー操作が一気に増えますので、難易度が上がります。
練習ではカウンター式のリフトですので、レバーは、ツメの上下、チルトの上下のレバー操作が増えます。
荷のど真ん中にリフトを持ってきて、チルトを下げてツメを上げ、パレットにツメの高さを合わせます。ツメを奥まで突っ込んだらチルトを上げて、さらにツメを上げ地切りします。
そのままバックして、荷を走行状態の高さに持っていきクランクを移動して台に置きます。特に荷を積んだ状態で一気にツメを下すとリフトがガクンとしますのビビります。ゆっくり下ろしましょう。
ここでテンパるとどのレバーを操作しているかわからなくなり、前進のレバーのつもりが、爪を下げるレバーを操作してしまったりとしますので、慌てないようにレバーに書いてあるイラストを見ながらゆっくり操作しましょう。
一通り荷の運搬に慣れると、二段取りの練習をします。基本、パレットはツメの奥まで差し込むのですが、パレットが台の奥にあって奥まで差し込めないときは、一度パレットを手前に引き寄せた状態に持っていき、そこから改めてツメを置くまで差し込み運搬する方法です。実技試験ではこれを使います。
練習の時ですが、余計な操作が増えますので、2段取りを忘れて1回で取ってしまいました。あと、操作を間違わないように、声に出しながら操作している人もいました。(上げる、下げる、前進などぶつぶつ言いながら)
この練習を半日行い、あとは実技試験です。
自分のところは、制限時間内に、荷を台の赤枠の上に乗せることです。時間は忘れましたが、6分以内だったと思います。
実技試験は減点方式で、70点以上で合格だったと思います。時間オーバーしても大した減点にはならないので、時間は気にしないほうがいいです。
荷を台の赤枠に置きますが、こちらも多少ずれてても減点は小さいので気にしないほうがいいです。減点で一番大きいのは安全確認になります。スタート時の安全確認や、後進時の左右後方確認忘れの減点は大きいです。
あと、レバーの操作ミスや、ポールの接触の減点も大きいですので、慎重に操作してください。
私は大きな減点はありませんでしたので、無事合格することができました。しかし本番に弱い人は必ずいるもので、2名ほどテンパってしまい、接触や操作ミス、台への突っ込み等で不合格になり、追加試験を行っていました。
よくフォークリフトは誰でも取れて簡単だとのことですが、舐めて掛かると落ちますので気を抜かないようにしてください。やはり何回かに一回は落ちる人はいるそうです。
特に大型特殊免許を持っている人は実技の講習時間が短いので、落ちる人が多いそうです。
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