古代の歴史から、金は富の象徴として蓄えられてきました。現代においても金は万国共通で一定の資産価値があります。

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金がなぜ魅力的かというと、その黄金の輝きだけではなく、埋蔵量が少なく希少価値が高いのと、酸化しにくい(のでいつまでも黄金の輝くが続く)点にあります。

有史以来の金の採掘量は17万トンぐらいといわれ、オリンピック用プール3杯半ぐらいだといわれています。残りの埋蔵量は15万トンほどといわれ、そのうち簡単に採掘できる量は5万トンほどで、オリンピック用プール1杯ぐらいになります。年間3000トンほど採掘されていますので、新規の鉱脈が発見されなければ残り十数年で枯渇する可能性があります。

金鉱脈は平均、1トンの鉱石から5グラムほど採れるとされています。一応海水中にも0.0005ppmほどの濃度で存在していますので、計算上50億トンの金が海水中からも採れることになります。しかし採算が合いませんので今の技術では採られることはありません。

金は王水という濃塩酸と濃硝酸を3:1の割合で混合した液体以外溶けません。なので金には価値があります。

その金を古くから何とか作ることができないかという錬金術をしてきましたが、どれも失敗し作ることができませんでした。
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しかし現代の物理学では、理論上金を作ることは可能になります。金より1つ原子番号の重い水銀に中性子線を照射し、放射性同位体を生成します。この放射性同位体がベータ崩壊することで金を得ることができます。しかし膨大なエネルギーを必要とし、採算に合うための量を得ることができず現実性はありません。

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現在地球や宇宙に存在する金がどのように大量にできたかというと、中性子星が合体する過程で大量に金ができることが分かっています。

中性子星・・・恒星が超新星爆発を起こしたあとの残骸の星で、直径は20キロほどで質量が2×10^27トン(太陽ぐらいの質量)。密度は角砂糖ほどの大きさで10億トン。

このような大量のエネルギーがないと金を大量に作り出すことができません。宇宙のダイナミックな変化で生じた金が今の地球に金をもたらしています。

なので未来の新技術でもない限り金を人工的に作り出すことは諦めたほうがいいです。もし人工的に作り出すことができれば、金の価値がたちまち失われ、その辺の石ころと同じになるでしょう。