河原や海岸などにありふれた砂、実は金にも匹敵する貴重な資源であることを知っていましたか?

砂なんて公園や海に行けばたくさんあるし、たがが砂じゃんと侮ることなどできません。
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実は世界的に砂は不足している資源なんです。というのも、先進国だけではなく、発展途上国も都市化が進み、海の埋め立てやコンクリートの骨材として毎年世界中で400億トン以上消費されています。400億トンとは、世界中の川が1年間に運ぶ砂の量2倍とされていますので、自然が供給する以上に砂を消費しています。

それでも砂漠には未利用の砂が大量にあるのではないかと思うかもしれませんが、砂漠の砂は使い物にならない砂なのです。
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というのも、砂漠の砂は粒子が細かすぎて、コンクリートの骨材にはならず、埋め立てにも使えません。なので砂漠の国であっても大量の砂を輸入している国もあります。

大量の砂を輸入するということはそこにお金が発生しますので、そこに目を向ける悪い人たちも出てきます。途上国では砂を違法に採掘する「砂マフィア」まで存在します。
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川や湖や海などで砂を違法に採掘する砂マフィアや、たとえ合法でも無計画に採掘が行われると、川や湖や海底の地形が変わったりして生態系に影響が出たり、水質汚濁や水位の変化によって被害が出ています。また、川が干上がってしまう場合もあります。

日本でも、砂利採取法によって河川からの砂の採取を厳しく規制しています。そのため、一時は瀬戸内海の海底を掘って海砂を採取していましたが、環境への影響が大きくなったため、平成18年に瀬戸内海での海砂の採取が全面禁止になりました。

しかし現在でも瀬戸内海の海底は元の姿には戻っておらず、えぐられたままになっており生態系への影響が出ています。
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世界の都市化が進めば、砂は砂金になるかもしれません。

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