ポン助の雑談ブログ

興味を持ったことをまとめました。

環境

みなさんこんにちわ。さてみなさん、最近の日本の林業ってどう思いますか?ダメだと思いますか?
それはそうでしょう、高齢化や過疎、木材価格の下落で放置されている山が多いですからね。って思うのはちょっと古いかもしれません。

 山にドライブしに行く方なら知っているかもしれませんが、最近なんだか山の手入れがされていると思いませんか?以前は間伐もされておらず、「枝がボウボウ・薄暗いもやし林」でしたが、最近は間伐され、すっきりした山が増えていると感じませんか?
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  その通りです。最近は山の手入れがされているのです。ではなぜ手入れされていると思いますか?今回はその疑問を解決しましょう。

①木材自給率が上がっている
 ここ最近の木材自給率は30%ぐらいまで回復しました。まず環境問題から、東南アジア・ロシアからの輸入が減っています。(関税の引き上げや丸太の輸出禁止措置で)
 
②国産材の利用用途が増えた
 代表例がベニヤ板です。以前は外材を利用していましたが、近年は国産の間伐材を利用する技術が開発され、間伐材の利用が急増しました。特に杉や檜といった比較的やわらかい木材を使用する技術が確立されました。あとは集成材にも利用されています。

③バイオマス発電
 バイオマス発電の買い取り価格が高いので、間伐材をチップにして、バイオマス発電に利用するのが増えています。2015~2016年にバイオマス発電の発電所の完成が急増するので、今後は間伐材の奪い合いが心配されます。特に立地のいい山林から奪い合いが始まります。日本の1基当たりの発電能力が高すぎるので、そこが今後の問題点です。(ドイツはそれで失敗しました。)

参考
バイオマス発電は成功するのか?

 以上のような理由で、今は日本の山が手入れされ始めています。実は私の会社も、北海道の間伐材を仕入れて製品化しています。
 それでも、不景気時に林業から撤退した業者が多く、なかなか供給が追い付かないのが現状です。行政も、2020年には、木材自給率を50%まで増やす計画ですし、自然災害を抑える観点も含め、行政も本腰を入れて山の手入れを進めています。さて、みなさんも山に行った時には、そのようなことを気にするのも面白いかもしれませんね。
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日本の林業再生の切り札として、日本全国に間伐材などを使った発電、バイオマス発電所が建設され、運用も始まっています。バイオマス発電は果たして成功するのだろうか?

今まで山に切り捨てられていた間伐材や、間伐材を生産するために森林を整備しているため、今のところは順調な滑り出しになっています。間伐材の利用と森林整備、それを含めての雇用と経済効果などで一石何鳥にもなっています。
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日本の森林の大部分は険しい山にあり、今利用している間伐材は林道が整備されているなど比較的運びやすいところから調達されています。しかし運びやすいところの間伐材が使い尽くされたらどうなるでしょう?険し山に林道を作って運び出すなどしないといけませんよね?当然輸送コストも上がります。

※管理者在住の地域では、少し前から、至る所で新たな林道が整備され、間伐材の利用が進んでいることが実感できます。山道を走っていると、原木(杉or檜)を積んだトラックに行き会う確率が高いです。森林の間伐が進んで、スッキリしたところが増えています。しかし中には切り捨て間伐されている場所もありました。

あとは発電能力が大きすぎるのも問題です。発電能力が大きいと、それだけ多くの間伐材を使わなければいけません。大規模なバイオマス発電所が隣り合っていたらどうなるでしょう?間伐材の奪い合いになりますよね?それにライバルは他にもいます。製紙業でもチップとして間伐材を利用していますので、他業種との奪い合いもあります。将来は確実に間伐材が不足します。

中には、外国からヤシの殻・木材チップを輸入するなど、外国からバイオマス原料を利用することを前提に、沿岸部にバイオマス発電所を建設しているものもあります。個人的には外国産を利用するなど本末転倒な気がします。外国からのバイオマス燃料を輸入するにはタンカーの燃料が必要になりますので、トータル的に外国産のバイオマス燃料がいいのか、重油を使っての火力発電がいいのか分かりません。

やはりひと昔のドイツでは大規模なバイオマス発電がありましたが、間伐材の枯渇と奪い合いがあっていくつかの発電会社が潰れてしまいました。その代り今では、小規模なバイオマス発電所を各地に作り、間伐材の奪い合いを無くして地産地消をしています。

日本では補助金の関係かどうかは知りませんが、小規模なバイオマス発電所を各地に作ることなく、大規模なバイオマス発電所を建設しています。ドイツの二の舞にならないといいですよね?
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江戸時代、日本はリサイクル先進国でした。生ごみや紙など、日常生活で出るごみのほとんどは専門の商売人によってリサイクルされていました。割れた茶碗や着物、ろうそくの燃えカスなどもリサイクルされていました。もちろん人の排泄物も貴重な資源としてリサイクルされていました。
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今の日本は、紙や鉄などはリサイクルされていますが、産業廃棄物・一般廃棄物など、捨てられるものも多いです。

ヨーロッパではドイツが環境先進国として有名ですが、もっと進んでいる国があります。なんとごみを輸入しているんですよ。その国はスウェーデンです。

リサイクル率は96%とも言われています。もちろん素材としてリサイクルしているものもありますが、サーマルリサイクルで有名です。


※サーマルリサイクル
廃プラスチックなどカロリーのあるもので、素材別に分別するのに手間が掛かるものは、燃やして熱を生み出し、発電として利用するリサイクル

日本でも、都会のごみ処理場ではごみの排出量が多いので、ごみ処理場で発電をしているところもあります。でも発電効率が悪いです。(スーパーごみ発電など、発電効率がいいごみ処理場もあります)

スウェーデンでもごみ発電をしているのですが、排出するごみよりもごみ処理場の処理能力が高すぎるため、わざわざ周辺国からごみを輸入してごみ発電をしているのです。なんと年間80万トンものごみを輸入しています。

スウェーデンでは、ごみが宝の山なんですね。日本もぜひ見習いたいですね。

日本では、一般家庭でプラスチックをリサイクル資源として分別している自治体も多いですが、一般家庭で排出される廃プラスチックは、ポリエチレンやポリプロピレンなど、色々な材質が混ざっているため、マテリアルリサイクルとしては不向きです。自治体から委託されている業者も、せっかく分別回収された廃プラスチックをせっせと燃してサーマルリサイクルしていることも多いと聞きます。

※参考
リサイクルは必要?
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前回、乾電池のリサイクルについて紹介しましたが、今回は蛍光灯のリサイクルについて見ていきましょう。
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蛍光灯には微量の水銀が含まれています。しかしそのまま不燃ごみとして処理する自治体もあれば、有害ごみ・資源ごみとして分別収集する自治体もあるでしょう。乾電池同様、ISO14000を取得している企業であればリサイクルに回しているでしょう。

不燃ごみに出している場合は、残念ながら破砕されて埋め立て処分されています。それも微量の水銀も一緒に処分されています。

一方、有害ごみや資源ごみとして分別回収している場合はリサイクルされます。こちらも乾電池同様、「野村興産株式会社」のイトムカ鉱業所(北海道)や「JFE環境株式会社」がリサイクルで有名だと思います。

蛍光灯といっても種類はたくさんあり、管状管形、直管形、ボール形、コンパクト形がありますがどれもリサイクルできます。

まず破砕機で粉々に破砕され、アルミでできている口金を分別します。その後に炉で高温にされて水銀を蒸発させて回収します。それから蛍光灯内部の白い粉(蛍光粉)とガラスに分別されます。

アルミは地金として再生され、水銀は研究機関や医療機器としてリサイクルされます。蛍光粉はレアアースとしてリサイクルされ、ガラスは再び蛍光灯のガラスの原料やガラスウール、ガラス製品としてリサイクルされています。

各社で若干の違いはありますが、しっかりとリサイクルされています。蛍光灯はリサイクルメーカーが乾電池より多いですが、様々な回収業者で回収された蛍光灯は、上記の2社に運ばれリサイクルされています。


※水銀に関する水俣条約の第三条「水銀の供給源及び貿易 」で鉱山からの水銀産出の禁止、水銀の貿易に関しては条約で認められた用途以外の禁止

となっていますので、いま日本で流通している水銀は全量リサイクルされた水銀で賄われているものと考えられます。
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電化製品には欠かせない乾電池。使い終わった後はどうなるのでしょうか?

今の乾電池には、有害な水銀が含まれていませんので、そのまま不燃ごみとして処理する自治体もあれば、資源ごみとして分別収集する自治体もあるでしょう。または役場や量販店での拠点回収をしているところもあります。
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不燃ごみとなった乾電池は、残念ながら鉄だけ回収され、残りは埋め立てられてしまいます。

一方資源ごみや拠点回収された乾電池はどうなるでしょうか。専門の回収業者によって回収されますが、専門の回収業者も自前で処理するすることは少ないようです。最終的にはおおまかに3社によってリサイクルされています。

1つ目は「野村興産株式会社」のイトムカ鉱業所(北海道)に運ばれます。そこでは、乾電池を使い捨ての1次電池と、繰り返し使える2次電池に分け、1次電池のみリサイクルしています。(2次電池は別の専門会社でリサイクルされています)

工程ですが、ロータリーキルンという装置で600℃~800℃で焙焼し、水銀を回収します。その後に、亜鉛・マンガン・鉄に分けリサイクルされます。

リサイクル用途ですが、水銀は、研究機関や、蛍光灯、医療器具などで使われます。亜鉛ですが、亜鉛の地金として使用されます。マンガンですが肥料やセメントなどに。鉄は鉄鋼製品にリサイクルされています。

2つ目は「株式会社ジェイ・リライツ」北九州市エコタウンセンターにあります。3つ目は「JFE環境株式会社」になります。

ロータリーキルンがあるかないかで水銀の回収をしているかしていないかの違いはありますが、それ以外はほとんど同じになります。(現在日本メーカーが生産している乾電池には水銀は含まれていません)ので、水銀の回収の有無はあまり重視しなくても問題ないのかなと個人的には思っています。

いずれにしても、不燃ごみに出してしまうとリサイクルされませんので、自治体での回収が不燃ごみの場合、拠点回収に持って行ってくださいね。

※水銀に関する水俣条約の第三条「水銀の供給源及び貿易 」で鉱山からの水銀産出の禁止、水銀の貿易に関しては条約で認められた用途以外の禁止

となっていますので、いま日本で流通している水銀は全量リサイクルされた水銀で賄われているものと考えられます。
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