塗香という言葉をご存知でしょうか?塗る香り(ぬるかおり)と書いて塗香(ずこう)と呼びます。
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パックに入っているのが塗香になります。茶色い怪しい粉末ですね。(
香源堂の塗香

塗香は知らなくても、お寺の本堂の独特の香り、これが塗香と同じような香りになります。お寺では線香とか焼香で独特の香りが染みついています。というのも、(匂い)線香も焼香も塗香も同じような原料を使っているからです。
原料として、椨(タブ)・白檀(びゃくだん)・丁子(ちょうじ)・桂皮(けいひ)・伽羅(きゃら)などの香木を使っています。なので同じような香りになります。

配合や原料は各メーカーやランクによってだいぶ変わると思います。
線香とか焼香は火を使って香りを出しますが、塗香は体に塗って香りを楽しみます。なので塗香は非常に細かいパウダー状になっています。

塗香を初めて知ったのは、高野山を訪れた時になります。高野山奥の院や金堂の入り口に塗香があり、塗香を手に塗ってから参拝します。その時に塗香の虜になりました。

高野山の塗香を買い求めたかったのですが、高野山で塗香を取り扱っているお店が正月は休みであり、インターネットで買うと香りが分かりませんので諦めました。

ちょうど名古屋に香源堂というお店があり、塗香を取り扱っていましたので、店舗で買い求めました。上記の写真がそれになります。写真の塗香の値段は10グラム300円台~800円台と大変お値打ちになっています。(写真以外の塗香も高くても15グラム1000円台となっていました)

塗香にも種類がありまして、ほとんど香りのしないものから、お寺の香りまで色々な種類があります。特にお寺の香りに近いのが上記の写真の3つになりました。

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使い方ですが、塗香を1つまみして手や顔に塗るだけです。それだけで和の香りを楽しむことができます。この塗香の香りはリラックス効果があり、気分を落ち着かせることができます。化学薬品のアロマや芳香剤とは違った独特の香りを楽しむことができます。

持ち歩く際には塗香入れという専用の小さな入れ物があれば便利ですが、個人的にはビニール袋のまま使用しています。

元々は仏像や修行者に香を塗ってけがれを取り除くことや仏に捧げる供物のひとつでしたが、現代ではリラックス効果をもたらしてくれるアイテムになっています。

ぜひ和の香りを楽しんでください。