干支の順番「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」なぜそのような順番になったのでしょうか?

諸説ありますが、そのうちの一つを紹介します。

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それは涅槃図と関係があります。

涅槃図とは、お釈迦様が入滅(お亡くなりになる)時を描いた絵になります。お釈迦様が入滅されたことを「涅槃に入る」といいますので、涅槃図といいます。



お釈迦様は二本の並らんだ沙羅双樹の間に、頭を北に向けて床を用意するように、「私は疲れた。横になりたい」と、頭を北にして、横向きになり両足を重ねて静かに体を横たえられました。(なので今でも亡くなった方は北枕にするのですね)

この時に、お釈迦様の死を間近に控えて、沙羅双樹の木まで枯れてしまいました。あと、普段は弱肉強食の世界にいる動物たちも、それを忘れて一堂に集まりました。


その動物たちの到着した順番が干支の順番になります。

ウシが一番出発したのが早かったのですが、ネズミが牛の背中に乗って、到着寸前にウシの背中から飛び降りて一番先に着いたとも言われています。その順番ですと、イノシシが一番遅かったのですね。

あと、身近な動物で一つだけ欠けているの分かりますか?

それはネコです。ネコも人間になじみの動物ですが、干支には含まれていません。不思議ですよね?当然涅槃図にも描かれていません(江戸時代に描かれた涅槃図には描かれているものもあります。後で付け加えられた説もあります)。

それは動物たちがお釈迦様の元に向かっているときに、ネズミが日頃の恨みで、ネコに嘘の情報(涅槃は明日ですよ!!)と教えたため、お釈迦様の元に到着するのが遅れたためとの説があります。

そのため干支には入れなかったそうです。そのネコの恨みで、今もってネコがネズミを追いかけるそうです。

あとは、涅槃図に麻耶夫人(お釈迦様の親)が天から薬袋を持ってきている場面があります。お釈迦様に飲ませようと起死回生の霊薬を持ってきましたが、薬袋が木に引っかかってしまいました。ネズミが取りに行こうとしたらネコに邪魔されて間に合わず、そのまま薬を飲めずにお亡くなりになってしまいました。そのためにネコが描かれていないとの説もあります。

干支の順番がお釈迦様に関係しているなんて驚きですよね?