少し前まで日本の景気がずっと低迷し、バブル崩壊から失われた10年とか20年とか言われていましたが、第二次安倍政権になって、数字上の日本経済は回復傾向にあります。

安倍政権の功罪は別の話ですので触れませんが、本当に日本経済は回復しているのか疑問を持っている人も多いのではないでしょうか?

小生、「学校を卒業していざ就職活動」の時代は、不景気の真っただ中で、何十社と受けてもことごとくお祈りメールが来ました。中途採用どころか、新卒採用でも採用枠がなく、なかなか就職先が決まらないという経験をしました。もちろん周りも同じような状態でしたが、みなさんかろうじて就職先が決まった状態で卒業していきました。

バブル前は五体満足であれば誰でも採用されてましたが、バブル崩壊後はフルイにかけられ、優秀な人材・コネがある人が採用されていましたね。バブル崩壊後の回復基調では、新卒でも二極化が進み、優秀な人材は多くの企業から内定をもらえましたが、イマイチな学生はなかなか内定がもらえませんでした。小生、後者の方なので、就職活動には苦労しました。

ところで今現在、数字上は有効求人倍率も1.5倍前後になり、1人当たりの求人が1.5倍で、職種を選ばなければ誰でも仕事に就けるという時代になりました。(ブラック企業等難しい話はなしです。)

大手企業の業績も税収も回復しましたが、一般庶民、中小企業で働く労働者にとって、日本経済が回復している実感はあるだろうか?

個人的には、給料は上がらず、残業は増えましたので、残業代での手取りは若干増えました。しかしいろんな物価が上がっていますので、相対的に厳しくなっているような気がします。

中小企業の経営者にとって人件費の高騰と資材の高騰で厳しい状態が続いているところも多いではないでしょうか?中には人手不足倒産といった企業も出ています。体力のない中小企業にとっては、相変わらず客先からの値下げ要求と原料の値上げで苦しいのに、大企業ばかり潤い、大企業の社員ばかり高給取りではないでしょうか?

簡単に言えば、大企業がヤクザの胴元で、中小企業がみかじめ料を支払っている関係でしょう。日本の企業の大多数は中小企業が搾取され、大企業ばかり富を築くと、格差が拡大するばかりです。これで本当に日本経済が回復していると言えるのでしょうか?

日本もアメリカ型の格差社会に片足を突っ込んでる今、もう流れは止められないような気がします。なのでどうやってこの世の中を生き抜くか、他人や国は助けてくれません。自力で生き抜くしかないですね。